ゆびぬき 絹糸でいろどる小さな世界

レビュー:愛らしい加賀のゆびぬき(著者:寺島綾子)

絹糸でかがる加賀のゆびぬき
寺島綾子「愛らしい加賀のゆびぬき−糸を組み合わせてお気に入りをいくつでも」
独自のデザインでハッと目を引く作品作りをされている寺島綾子さんの本。

 

○知ったきっかけ

以前から、寺島さんの作品のファンでもあり、ブログやインスタグラムを拝見していた中で「近々、書籍が発売されます」という告知を見て、ネット予約しました。

 

○装丁

深い紺色に色鮮やかな、ゆびぬきが集合した表紙写真はとても美しい絵画のよう。 
副題の「糸を組み合わせてお気に入りをいくつでも」というフレーズからも、ゆびぬきは糸の組み合わせで無限に作っていける可能性を感じます。

 

○作品写真

まず、最初に目に飛び込んでくるのが、木箱にきっちり収められた24個のゆびぬき達。艷やかで鮮やかで美しい作品です。

 

○目次

目次は大きく3つに分けられていて、各カテゴリーの中にさらに幾つかのテーマがあります。それらテーマに基づいてそれぞれの作品が並んでいます。例えば「VIEWS」風景と題されたテーマでは、入道雲や青空といった模様の作品が紹介されていたり、おやゆび姫やシンデレラといったファンタジーをテーマにした章では、それらに因んだ作品があるなどとても愛らしさ一杯の構成になっています。

 

○作り方

この本で、ゆびぬきを作る時に必要となる製図や図案などの説明ページでは、細かく丁寧に解説されています。やはりここが細かな説明だと、作る方も取り組みやすいですよね。

 

○道具、材料

針やハサミ、絹糸や真綿などが写真付きで紹介されています。
道具類は使い勝手の良いものを選ぶのが一番なのですが、やはり針などはどこの針を使っているのか、すごく気になってついつい目がいきます。

 

○土台作り

自分の土台作りと比べてみても、ほぼ同じ材料と工程で作られていました。途中、ポイントとしてアドバイスが書かれているところがありますが、それらは特に、この後のかがり段階にも響いてくると思うので要チェックです。

 

こういう細かなことを知っていると、かがった時の「あっ!」という失敗が少なく済むので本当にありがたいです!

 

○真綿を巻く

ここで、私自身の作り方と大きく変わる方法に目からウロコ。
寺島さんの方法では、真綿を巻く前にコマ割りした和紙を土台に巻いてしまいます。その上から和紙の端に見えるコマ割りの線が隠れない幅に、真綿を巻くようになっています。

 

○模様をかがる

かがりの工程は写真もあってとても分かりやすいです。「目印のコツ」は小さなアイデアだけれど、「うわ、困った!」はよくある事なので、こういうポイントが書かれているのは嬉しいことです。

 

○製図と図案

この本での図案の見方は少し違います。
絹糸の色替えを言葉でなく図で指示していることに注意が必要となります。
最初の5作品は写真と詳しいかがり方があるので大丈夫。
途中から「○色を○段」という指示はなくなり、それらは色分けされたフルカラーの図案上で読み取ることになります。

 

最初は慣れなくて、何度も何度も図案をチェックしながら作りました。慣れてくれば図を一目見て何段かがるか分かるようになってくるので便利です!

 

○巻末

コマ割り表がついています。分割スケールとはまた違った使い方になるので、得手不得手があるかも知れません。
このコマ割り表は、土台外周が7cmのものに対応しています。それ以外のサイズのために、表紙カバー折返し部分に分割スケールが印刷されています。

 

○まとめ

全体的に一言でいうならば「愛らしい」に尽きます。作品のテーマもファンタジーやクリスマス、花などの物語性のあるものが多くて、それらが皆、可愛らしいのです。 

 

寺島さんの作品の大きな特徴でもあるのがそうした独創性のあるデザイン。それを成し得ているのが、コマ割りの多さと、くぐり刺しかなと感じました。だって45コマなんかこの本で初めて見たわ(笑)

 

くぐり刺しで作られる夜景やハロウィンの作品はとても印象的で愛らしい。

 

コマ割りの数が多いとものすごく、細かい部分にかがらねばならなかったり、くぐり刺しが多いと時間もそれだけかかるので大変!
だけど、そんな苦労を上回るデザインでトライしたくなる作品が詰まった一冊です!

 

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